1. Excelで割引率を計算する基本式
商品の値引き率を求めるときは、まず「いくら安くなったか」を出し、その金額を元値で割ります。Excelでは、元値をA2、販売価格をB2、割引率をC2に置くと、C2に次の式を入力できます。
割引率の計算式
=(A2-B2)/A2C2の表示形式を「パーセンテージ」にすると、0.074074…が7.41%として表示されます。
数字のまま「7.41」と出したい場合は =(A2-B2)/A2*100 とします。
| セル | 入力する内容 | 役割 |
|---|---|---|
| A2 | 13,500 | 元値・通常価格 |
| B2 | 12,500 | 販売価格・値引き後価格 |
| C2 | =(A2-B2)/A2 | 割引率。表示形式は% |
20%を入力する方法
割引率のセルに 20% または 0.2 と入力するなら、=A2*(1-C2) のように使えます。20 と入力する運用なら、=A2*(1-C2/100) のように100で割ってください。
2. 元値と販売価格から割引率を出す
値札に通常価格とセール価格が並んでいる場合は、2つの価格だけで割引率を逆算できます。13,500円が12,500円になった例では、値引き額は1,000円、割引率は1,000÷13,500で約7.41%です。
| A列:元値 | B列:販売価格 | C列:割引率 | D列:値引き額 |
|---|---|---|---|
| 13,500 | 12,500 | =(A2-B2)/A2約7.41% | =A2-B21,000円 |
| 10,000 | 8,000 | =(A3-B3)/A320% | =A3-B32,000円 |
販売価格が元値を上回る場合
B列がA列より大きいと、式の結果はマイナスになります。値上げ率と区別したい表では、=IF(B2>A2,"値上げ",(A2-B2)/A2) のように条件を置く方法があります。元値が0の行は割り算ができないため、=IFERROR((A2-B2)/A2,"") で空欄にするなど、入力ミスも先に処理しておくと安全です。
3. 割引後価格と値引き額を計算する
割引率が先に分かっている場合は、割引率を求める式ではなく「残る割合」を元値に掛けます。元値がA2、割引率がC2で、C2に20%または0.2が入っている場合は次の通りです。
割引後価格
=A2*(1-C2)10,000円・20%オフなら8,000円。
値引き額
=A2*C210,000円・20%オフなら2,000円。
割引率を「20」のような整数で管理している場合は、どちらの式もC2を100で割ります。たとえば割引後価格は =A2*(1-C2/100)、値引き額は =A2*C2/100 です。入力ルールを表の上部に書いておくと、20%と20を混同しにくくなります。
4. ROUND・ROUNDDOWNで端数を整える
割引後価格や税込価格に小数が出るときは、Excelの丸め関数を式の外側に置きます。1円単位の四捨五入、切り捨て、切り上げを使い分けられますが、実際のレジや販売サービスの処理方法が分かる場合は、そのルールを優先してください。
| 目的 | Excelの式 | 意味 |
|---|---|---|
| 四捨五入 | =ROUND(A2*(1-C2),0) | 0桁、つまり1円単位 |
| 切り捨て | =ROUNDDOWN(A2*(1-C2),0) | 小数部分を下げる |
| 切り上げ | =ROUNDUP(A2*(1-C2),0) | 小数部分を上げる |
たとえば7,980円を26%オフにすると5,905.2円です。表示だけを丸めたいのか、後続の税込計算に丸めた金額を使いたいのかで式の位置が変わります。請求や集計では、途中で丸めるか最後にまとめて丸めるかも結果に影響するため、表のルールを統一しましょう。
5. 税込価格と複数割引の注意点
税込価格を出すとき
税抜価格に割引を適用してから10%を加える場合は、=ROUND(A2*(1-C2)*1.1,0) のように計算します。8%なら最後の係数を1.08にします。元値と販売価格が両方とも税込なら、同じ税込基準のまま割引率を出せますが、片方だけ税抜の場合は先に基準をそろえてください。
税込・税抜の逆算は税込から消費税を計算するツール、通常の税額確認は消費税計算ツールも使えます。
複数割引を合計しない
30%オフの後に10%クーポンを使う場合、割引率を40%として一度に引くのではなく、=A2*(1-30%)*(1-10%) のように順番に掛けます。10,000円なら7,000円、そこから630円引きで6,300円、実質37%オフです。ポイント還元は支払額そのものを下げる値引きとは別なので、現金支出と実質価格を分けて記録すると比較しやすくなります。
6. そのまま使えるExcel表の作り方
商品やセールを複数行で比較するなら、入力列と計算列を分けると更新が簡単です。次のように1行目を見出しにし、2行目の式を下へコピーします。
| A:元値 | B:販売価格 | C:割引率 | D:値引き額 | E:税込目安 |
|---|---|---|---|---|
| 13,500 | 12,500 | =(A2-B2)/A2 | =A2-B2 | =ROUND(B2*1.1,0) |
| 10,000 | 8,000 | =(A3-B3)/A3 | =A3-B3 | =ROUND(B3*1.1,0) |
- A列とB列には、同じ税込・税抜基準の価格を入力します。
- C列をパーセント表示にし、割引率の式を下へコピーします。
- D列で値引き額、E列で必要な場合だけ税込目安を出します。
- 元値が0の行や販売価格が元値を超える行は、条件付き書式やIFERRORで確認します。
まとめ
Excelで商品価格の割引率を計算するときの基本は、=(元値-販売価格)/元値 です。元値と販売価格を同じ税基準で入力し、結果をパーセント表示にすれば、セール価格の値引き率を比較できます。
- 割引率は「値引き額 ÷ 元値」で求める
- 割引後価格は「元値 ×(1−割引率)」で出す
- 20%と0.2は同じだが、20と入力した場合は100で割る
- ROUND・ROUNDDOWN・ROUNDUPで端数処理を明示する
- 税込・税抜、複数割引、ポイント還元は別の列で管理する